矢羽田 聡彦Akihiko Yahata

Interview

浸出水処理施設を正しく機能させるため
試運転を通じて精度を高めていく

水処理プラント部 CS課
矢羽田 聡彦
2012年入社(新卒)

絶対のパターンがないなかで
ベストな方法を模索する難しさと醍醐味

――矢羽田さんの担当職務について教えてください

私が所属している水処理プラント部CS課は、新規建設や大規模改造を行う汚泥再生処理センターや最終処分場などの水処理施設を対象にした試運転業務を行っています。私は、最終処分場の水処理施設での試運転業務を中心に担当しています。埋め立てた廃棄物は水で洗浄しますが、洗浄した時に発生する汚水(浸出水)は、キチンと処理をする必要があります。この汚水を処理するのが浸出水処理施設です。施設内には目的に合わせた様々な装置が設置されていますが、これらを試運転して正常に稼働するかどうかや、定められた基準まで水が処理できるかどうかを確認するのがCS課の一員としての私の役割です。

――どんなところにやりがいを感じますか?

難しさと表裏一体ですが、水を処理するうえで最適な方法が現場によって異なる点ですね。処理には薬剤・微生物を使用しますが、種類や量はもちろん、PH(*)や水温によっても反応が変わってきます。つまり「こうすれば大丈夫」という絶対のパターンはないのです。試行錯誤しながら理想に近づけていくプロセスには挑戦意欲を刺激されますし、経験・知見を積み重ねて成長できている実感もあります。
(*)水溶液の性質(酸性・アルカリ性の程度)をあらわす単位

現場でプラントに関わりたいという想いをもって入社

――そもそも、就職先にクボタ環境エンジニアリング株式会社を選んだ理由は?

私も大学3年生の頃に大手の機械・自動車・スポーツ用品メーカーなどを中心に就職活動をしていました。
今思うと、ただ闇雲に就職活動していたので、結局就職することができませんでした。その時一度自分が好きなこと、興味があることを振り返ったときに、『環境』に関わりたいと思ったんです。そこで、大学院に進んで、最終処分場の研究をしていくうちに、『水環境』に関わる仕事がしたいと思うようになりました。建設コンサルタントや設備機器メーカーも候補でしたが、実際に現場に出て直接『水環境』に関わりたいという想いを持つ私を見て、研究室の教授からクボタ環境エンジニアリング株式会社を紹介していただいたのがきっかけです。

――入社してみた感想は?

私は最初に設計課に配属となったので、設計課では、最終処分場の水処理施設の設計業務を担当していました。設計業務はオーダーの中核で、図面の作図や機器の手配、客先との交渉など仕事では分からないことだらけ。すぐに目の前の業務をこなすのに精いっぱいになりました。
今所属しているCS課では、設計・設置されたものが問題なく稼働するのかどうか確認していくのですが、うまく稼働しないことや思いも寄らないトラブルが起きることがあります。対応策の検討や原因の追求をしていくたびに試運転業務の難しさを感じています。

現場に出ることで知見や経験の幅を広げる

――現在の所属はCS課ですが、これは希望してのことですか?

そうです。設計課では、現場が動き始めるとプロジェクトマネージャーも勤めます。そして、工事を進めるなかでは机上の設計どおりにいかない部分も出てくるんですね。現場を知らずに設計ばかりやっていると頭でっかちになってしまうと思い、希望しました。自分が設計した施設の試運転を担当させてもらうことなりましたが、異動当初は工事の真っ最中だったので「せっかくなら工事課の仕事も経験したい」と思い、試運転業務を始められるようになるまでは、施工管理なども勤めました。

――現場に出るようになって、どのようなことを学べましたか?

実作業にあたる職人さんと直接やりとりする立場なので、想定外の事態が発生した際に悩んでいると、それだけ工期に遅れが生じてしまいますし、職人さんからの信頼が減っていってしまいます。その場その場でスピーディかつ的確な判断を下す必要があるんですね。時には職人さんから反対されることもありますが、人と人との信頼関係がいかに大切か、身をもって勉強できました。また、自身の設計が適切だったかどうかを確かめられる点でも、有意義だったと思いますね。

水処理プラントのオーソリティーになりたい

――クボタ環境エンジニアリング株式会社はどのような会社だと思いますか?

管理職との距離感が近いですし、社員個々の判断に任せてもらえる範囲が広いので、働きやすい環境が整っています。運や巡り合わせもあるでしょうが、自身の意欲を汲み取ってもらえているという点でも、この会社に入ってよかったと思っていますよ。反面、新入社員の採用を開始して10年程度なので、その数はまだまだ少ないです。このあたりは、次世代を担う我々の課題ですが、会社や自分たちの伸びしろでもあると思っています。

――この先、やってみたいと思うことは?

設計課の時では、設計実務に加えて計画全体のマネジメントを、今の現場では施工管理や試運転業務の経験を積ませてもらっています。現場では「配管はこう通せばいいのか」「この装置はこういう場所に設置すると使い勝手が良くなるんだ」など、さまざまな発見があるんですね。今後は、別の案件に設計課や工事課の立場で関わり、蓄積した知見を活かしてみたいと思います。さらにいえば、案件獲得を支援する技術営業なども経験し、水処理プラントのオーソリティーになりたいですね。

One Day一日の流れ

  • 朝礼前現場事務所に出勤。メールチェックして関係各所と連絡
  • 8:00朝礼で、前日までの進捗状況や当日の作業予定を共有
  • 8:30現場の状況を確認(分析や点検)後、作業開始
  • 10:00休憩
  • 休憩後作業再開。必要に応じて関係者と打ち合わせ
  • 12:00昼休み
  • 13:00昼礼。業者と工程調整や作業内容の確認
  • 13:30作業開始。午前からの作業を継続
  • 15:00休憩
  • 休憩後作業再開。必要に応じて関係者と打ち合わせ
  • 16:30現場事務所に戻り、日報作成。翌日の作業の確認
  • 17:00現場退場

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